『新聞の時代錯誤』を読んでみた。

新聞の時代錯誤―朽ちる第四権力 新聞の時代錯誤―朽ちる第四権力
大塚 将司

東洋経済新報社 2007-02
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おすすめ平均

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 日経新聞が広告掲載を拒否したという、札付きの書。
 著者の大塚将司氏は、03年の日経子会社「TCワークス」の巨額不正経理事件で当時の鶴田卓彦社長の経営責任を厳しく追及し、懲戒解雇になった人物(訴訟の後に復職)で、現在は「日本経済研究センター主任研究員として、コーポレート・ガバナンスの研究に携わっている」とのこと。(参照)

 で、読んでみての感想は…。うーん。

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田中角栄の幻影

 地方の交通問題(『地下室のスパイダー』様)
 地方の人が車を買ったから、ローカル線が消えた?(partygirl様)

 生まれてこのかたずっと首都圏暮らしで田舎のことを散人先生なみに偏見の目で見ているparsleyなので、お二方のどちらが実態に近いのかは分からないのだけど、ひとまず鉄道の建設も廃止も(道路行政と同じく)国策だったということは押さえておいたほうがいいと思う。もっというと、政治家の権力誇示の道具だったわけで。
 
 ローカル線については、こちらのサイトがよくまとまっていたので一読頂きたいのだけれど、昭和30年代は国鉄の線路に対し、固定資産税に相当する線路延長キロに応じ納付される地方交付金制度があった。
 1964年に国鉄が「使命を終えた」とする『赤字83線』の廃止計画(参照)が立てられたが、沿線の反対運動と、「私企業と同じ物差しで国鉄の赤字を論じて再建を語るべきではない」という田中角栄が総理大臣になることにより打ち切られてしまった。廃止計画と同時期に、田中が運輸大臣時に設立された日本鉄道建設公団は、新たな路線を続々と建設・開業させていった。

 昭和50年代には、国鉄の業績悪化に伴い、赤字路線の第三セクター化・バス転換を目的とした特定地方交通線の選定が行われることになったが、この時に沿線自治体をなだめるために転換交付金が支払われている。(参照

 沿線維持にも、廃止時にも地方にはお金が流れてたってことですね。

 要するに、赤字路線を崩壊させたのは別に地元の人たちが乗らなくなったからではなく、単純に過疎地で大量交通機関を赤字なしに維持させるのは難しいということだろう。ハナから引くのに無理があったところに線路を引いた上に、お金もじゃぶじゃぶ落ちるようにした。いわば、田中角栄によって打たれ続けてきたドラック。それが切れた禁断症状に今になっても苦しめられている一例なんじゃないかなぁ。

 で、私が言いたいのは。そういった地方自治体や政治家・官僚の横槍といったファクターもなく好き勝手に線路引き放題な『A列車で行こう』シリーズは素晴らしい、ということ!!

 500回目のエントリーだというのに、しょうもない〆だ。ゴメンナサイ…。

結論は「日本のブログはこれでいい」なんですよね?

 第4回ICPFシンポジウム「参加型メディアの可能性」は、地味に気になっていたのだけど、入場料5000円で高いし金曜午後だしで、本業リーマン/ハンドル活動のブロガーにとっては敷居が高かった。というか無理。
 私はてっきりこのシンポが「匿名叩き」が主軸だと考えていたので、ハナから匿名活動者を除いて何らかのセクト宣言をするものだとばかり思い込んでいた。
 だから、ITmadiaの鷹木記者の記事と、『404 Blog Not Found』様のエントリーを読んで、腰砕けになったというか、「ちょww」というか。

 ビジネスパーソンがブログを書くときに気をつけたい4つの問題 (ITmadia NEWS) 
 パーティーの後片付け – 第4回ICPFシンポジウムのまとめ(『404 Blog Not Found』様)

 「そのうちなんとかなるだろう」がシメだったということは、「日本のブログはおおむねこれでいい」というのが結論だったという認識でいいのかしら??

 ま、ひとくちにブログと言ってもビジネス系と論壇系は峻別して語るべきだな、というのが一読した感想にはなる。前者はマネタイズの道がようやく探られるようになっているけれど、後者は大まかに言って出版にぶら下がるしか「上がり」のモデルがないからなぁ。
 個人的には、そのあたりに「日本のブログはこれでいいのか」と思っているけれど、もしも顕名ブロガーの総論が「これでいい」のであれば是非もないです。
 

「下手の横好き」は止められないからなぁ

 『アンカテ』様の「ロールモデルとしてのショコたん」を拝読して。

 エントリーの前段にある、分析力や断片的な情報をつなげる構想力がないメディアは生き残れないというのは禿同なのだけど、中川翔子について書かれている部分は、うーんという感じだった。

 彼女は、女性アイドルの基本をきちんと踏まえつつ、ほとんど制限がないダイレクトな個性の発信をしているように見える。そして、両者がうまく噛み合って、タレントとしての価値につながっている。「女性アイドルの基本」とは、事務所やテレビ局や広告代理店が女性アイドルに期待することで、それは一般化して言えば「組織の要請」である。そして、異様に回数が多いブログ更新やオタク趣味に代表される変わった個性は、ほとんど組織からの制限がなく、ショコたん本人の個性というか意思決定がダイレクトに発露していると思う。
 
 たぶん、去年4月の、エントリー大量削除騒ぎはご存知ではないのだろうな。(『にゅーあきばこむ』様の記事を参照)
 「しょこたん」というロールモデルの行間で、中川翔子が涙を飲んだということを、さらりと流すか重く受け止めるかは、情報の消費者それぞれだとは思うけど。「ロールモデル」という言葉によって彼女を記号化しようという試みには違和感を覚えずにはいられなかった。

 そういえば。『H-Yamaguchi.net』様も、グラビア雑誌についていろいろ書かれていたけれど。(参照
 私淑させて頂いてる方に対して、「ググれ」とか「はてなで聞けよ」とか思っちゃうのは、そこそこしんどい。個人的な感慨で申し訳ないのだけど。

 パーソナルメディアだと、「下手の横好き」を止めることは出来ないし、「巣(専門分野)に帰れ!」とは言っても効力はない。自分も言われたら困るし。
 でもなぁ…。あーなんだろこの奥歯に何かが突き刺さった感は。悶々。

to do

 ここ数週間は、行きたいところとかしたいこととか買いたいこととかを忘れてしまう。

 ひとまず週末には、MORGANのニットカーディガンを買いに行く。

 行きたいのは、隠岐。まぁ近いうちに何とかして実現します。 

『ゴング』死すともプロレス死せず

 3月7日。NOAH武道館大会での三沢光晴が表紙の『ゴング』No.1167は書店・コンビニ・キヨスクに並んでいた。
 夕刊フジ・ZAKZAKの「週刊ゴング、ついに廃刊…10億円債務“とどめ”」という記事は、Yahooのトップでてしまったし、休刊情報を否定するプレスリリースは(参照)サイトの隅に弱弱しく掲載されているだけだったし、日刊スポーツの「廃刊しません!週刊ゴング一部報道否定」という記事が後追いで出ても「本当に出るのかなぁ」と思わざるを得なかったので、まずは無事に発行出来てよかった。
 今回の騒動に関するリリースは、74Pに掲載されている。

 読者様・関係者様

 先だって一部報道にて、週刊ゴングの廃刊が報道されましたが、当社ではこの件を否定させて頂きます。
 現時点では早急な社内体制の立て直しに全力を傾けております。
 混乱の状況の中で誤った情報が流されたことにより、各関係者の方々や読者の皆様に多大なるご迷惑をおかけしていることをお詫び申し上げます。
 これからもご支援、ご愛読、よろしくお願い致します。

 株式会社日本スポーツ出版社 役員一同 

 端的に言って、「まだまだ諦めないよ!」宣言というところだろうか。その隣では、『モバイルゴング』の3月での「更新中止・一時閉鎖」を決定し、ユーザーに退会を呼びかけている。 
 『ゴング』が雑誌の存亡にとどまらないのは、興行のプロモーションなどにも深く関わっているから。日本スポーツ出版社の100%子会社のミックエンターテイメントは「WRESTLE EXPO 2006」や「インディーサミット」を開催した。特にインディー系の団体・女子プロレスに及ぼす影響は少なくはないだろう。

 まぁ、現状で上がっている情報を見る限りは、大勢を覆すことは難しいな、と思う。実際、雑誌よりコンテンツとユーザーのマッチングは高かった「モバゴン」を閉じたというのは、見た目以上にクリティカル。今時のプロレスファンは、情報を各団体HPかモバイルで取得している。紙媒体が他メディアより優るのはグラビアだけど、これも以前に比べて重視している人は少なくなっているのではないか。
 特に首都圏のファン層はライブ重視に傾いている。毎週雑誌を買っているお金があるならば、好きな団体や選手の出場する興行を一回でも多く見に行く方に使った方がいい。まして興行が乱発している現状を見れば尚更だ。

 そんなこんなで。『ゴング』が傾いているのは、プロレスの低迷、というよりはプロレスマスコミの凋落という方が正しい。
 もし、『ゴング』の編集部各位に自己愛ではない、ほんとうのプロレスに対する愛情があるのならば、是非とも『ゴング』死すともプロレス死せず、と言って貰いたい。
 それが、Yahooトピックスに出て、非プロレスファンに「やっぱプロレス駄目だね」という印象を与えた償いになると思うのだけど。

出版社は著作権侵害するネットユーザーがお嫌い

 漫画を出版している出版社はインターネットがお嫌い?『煩悩是道場』様)

 いずれにせよ、出版社は同人誌にされる事以上にウエブサイト等に情報を転載される事を嫌っているのかなあ、という印象を受けてしまう。

 私は弱小アダルト出版社勤務で、例として挙げられた出版社の中の人ではないのだけど。
 当然ながら、画像データ自体が完全に売り物です。

 『電子書籍ビジネス調査報告書2006』(インプレスR&D)によると、電子書籍の市場規模は2006年3月末時点(2005年度)では、約94億円であったと推定され、うちPC/PDA向け電子書籍市場が約48億円、ケータイ向け電子書籍市場は46億円とされている。
 市場を牽引しているのはモバイル向け電子コミックサイトで、2005年9月には23だったものが一年後には98へと急増し、今や文芸系サイトの数を上回る。
 PCに限っても、『北斗の拳』が電子書店パピレスeBookJapanにて2006年の売れ筋第一位とされている。
 こうした流れを受け、2005年9月にはデジタルコミック協議会が発足している。2006年9月現在は22社が参加。ululun様が挙げた中では芳文社以外は参加出版社ですね。

 要するに。出版社は別にインターネットが嫌いなわけじゃありません。
 売り物をタダで掲載するような著作権法を遵守する気のないネットユーザーが嫌いなだけです。
 コマの一部を転載するということは、本屋に並んでいる雑誌からそのページだけ破り取って電信柱に貼り付けるのと同じです。

都知事選・点景

 3月3日の読売新聞には、5月12日よりロードショーの『俺は、君のためにこそ死ににいく』が一面広告を打っている。今日から前売り券の発売開始とある。
 笑ったのは、『「団塊の世代」応援団募集!』という企画。「この作品のメインターゲットは、ずばり団塊の世代となります」とあるんだけど、端的に言って無茶苦茶だなぁと思う。
 ちなみに。この映画、製作総指揮・脚本は石原慎太郎氏である。

 2月27日に創刊された、モード誌『Numéro Tokyo』。こちらには、黒川紀章氏のメタボリズムを紹介する特集が組まれ、自身の別荘と中銀カプセルタワービルを取り上げていた。
 国立新美術館での展覧会といい、政治家向いてそうな印象は受ける。

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