今も昔も、これからも変わらないであろうこと

 弊社のグラビアアイドルDVDレーベルが素材を提供した記事が掲載された某誌の見本誌をチェック。
 ……あんまりこんなことは言いたくないのだけれど、激しくメゲた。
 紋切り型の文章にいちいち突っ込むのは大人げないのでやめるけれど、一点だけ、以下のフレーズは聞き捨てられない。

 僕たち着エロファンは、よりアイドルが可愛くセクシーに見れればいいのです。ビデオメーカーに、より精進してもらうことを願うばかりです。

 画像・動画を問わず、見る側の欲求は、いかに女の子が、「素」を見せるか、というところに集約されていく。コスプレとか小道具とかを使った場合でも、その役どころに「なりきった」ところではなく、なりきろうとするのだけどなりきれないという「恥じらい」という「素」が求められているのだよ!
 そして、多くの場合「素」を曝け出すというのは女の子の才能に依存される。つまり、そういった子が発掘できるかどうかにかかっている。
 メーカーに出来ることなど、実は何もないのだよ。
 
 「素」という要素を追い求め続けると、行き着く先は「無防備」な「素」ということになる。勿論、経験を積んで「素」らしいものを作るスキルを得る子もいるが、結局はほんとうの「素」に放逐される。
 このサイクルと、「素」への需要は、昔も今も、これからも変わらないと思う。

オマニ日本版が残した教訓 ②

 前エントリーに引き続き、『オーマイニュース』日本版について。
 23日に、「Ohmy Cafe」なる市民記者とオ・ヨンホ代表が意見交換の場が設けられたとの由。

 記事執筆、苦労は? 反響は?
 虎ノ門といってもオーマイニュースのビルはぼろかった

 写真を見る限り、鳥越編集長は欠席だったみたいだ。
 記事を読んで複雑だったのは、9月2日のシンポジウムは何も生かされてねーな、としか思えないこと。あの場はウォッチャーたち向けのガス抜きの機会に過ぎなかったのかな?

 勿論、こういう機会は積極的に設ける必要があるのは理解出来る。だけど、話したことが記事を書く上での苦労話とかモチベーションとかコメント欄への対応とか、市民記者内部のことが前面に出ているようなレポートを、このタイミングで出すのは上手くない。せめて、「オマニの現状」について議論を掘り下げた内容だったらよかったのに。
 市民記者のひとたちは、自分達の記事のクオリティを上げることだけを問題にしてればいい。けれど、編集部はオーマイニュースというメディアが外側の読者にどう見られるのかまで計算しなければいけないでしょう。この会が「内輪ネタ」だという捉え方をされる覚悟があったというなら、何も言うことはないけれど。

 さて。非常勤の編集委員・佐々木俊尚氏が22日に上梓した『記事の質、最終的には「説得力」 』を巡って、紙媒体の側である『ニュースの現場で考えること』様と『ブログ時評』様がそれぞれ別の視点を提示しているのが面白かった。
 乱暴に要約すると、『ニュースの現場で考えること』様は「政権批判をする人々は左翼的であると位置づける発想も少々古臭い」と佐々木氏の問題意識に疑問を投げかけ(参照)、『ブログ時評』様はオーマイニュースの記事の質の低さと韓国でオマニが成功した情勢が特殊だったということに触れ、「大型市民記者メディアは社会的な影響力は持てないと決した」という自説を展開している。(参照

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オマニ日本版の残した教訓 ①

 オーマイニュース日本版は、一時の喧騒からは脱したような印象を受ける。が、喜んでばかりはいられない。正式にスタートした8月28日をピークに、PVが順調に減り続けている。「alexaholic」にURLに放りこんでみると、9/23現在では最盛期の1割に過ぎない。(参照
 『近江商人 JINBLOG』様が、適切にマーケティングした炎上を繰り返して固定客化させるしかないとおっしゃっていた(参照)のだけど、そのような戦略が取ることが出来る人材がいれば最初から苦労はないでしょう。
 それに、掲載情報が偏向していると判断されたメディアは、ウォッチャーが偏向した記事を探しにかかる。オマニの場合、アクセストップ10がページの上位にあるので、必然的に偏向した情報が目立つ。そして偏向した印象が強まり、それを嫌う読者が離れる、といった悪循環に陥っているのではないか。
 要は、稚拙な記事がより目立つサイト構造になっているとしか言いようがないのだが、他にもWebサービスとしての意識が低い面が随所に見られる。韓国版や新聞各社のトップページを踏襲してればいいや、といった感じだし。
 しかも、サイト自体に検索ボックスが存在せず、かといって検索エンジン最適化が行われている形跡がない。トップページから各記事に飛ぶ、という単線しか考えられていないのだ。
 厳しい言い方になるけれど、「市民参加型メディア」という言葉を理念としてのみ捉えた結果、メディアもサービスだということを省みることがなかったということになるのだろう。

 オーマイニュースの事例は様々な教訓を残したけれど、その中でも見落とされがちなのは、後発で、紙/映像媒体に頼らずWebのみで展開するメディアには、何らかの新機軸の機能・サービスを提供することが不可欠、ということになるのではと思う。新味がないと遊んで貰えない、というか。
 が、当たり前だけど簡単ではない。
 例えば。現状各記事にトラックバックは打てないけれど、仮に実装されたとしても、既に『カナロコ』が(部分的とはいえ)やっているじゃん、という話になる。
 市民記者単位でblog形式で記事を書いて貰う、という展開も考えられるが、「それなんて『iza』?」と言われるのがオチだろう。
 そんなこんなで、今後そういった機能の導入に踏み切ったとしても、PV回復の切り札にはなり得ないのでは、と私は思っている。

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真実と虚構の戦国時代を楽しみたい

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 体調最悪です。各方面にご迷惑をかけまくりです。
 一応生きているということで、近況報告代わりに。

 『H-Yamaguchi.net』様が紹介なさっていた(参照)「百姓から見た戦国大名」を読み進めているのだけど、無茶苦茶面白い! 自分が中学生の頃、ゲームや小説でどっぷり浸かっていた「戦国時代」がガラガラと崩されていくのは快感ですらある。

 でも、だからこそ虚構の戦国時代をもっと楽しみたい、というキモチが頭をもたげてきたことも否定できない。
 とりわけ、システムソフト『天下統一』を久しぶりにプレイしたくなっている。
 Win版買っちゃおうかなぁ…。

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薔薇を生む貴女の、居場所

 9月18日、アップリンクファクトリーのイベント『薔薇を生む、わたし。薔薇を愛でる、あなた。』に行って参りました。同行者には「サブカル復帰戦」とからかわれたけれど、今のparsleyの感性の磨耗具合は我ながら凄まじい。自覚的にリハビリをしていかないとイカンだろうね。

 今回の興味は、どちらかといえば混沌を見せていくタイプの創作者に見える吉田アミ未映子の両司会が、論理的な構成を余儀なくされる漫画家・AVライターという生業に就く同姓を迎えて、どう場を組み立てていくのかというあたりだったが、期待以上にまとまったのではないでしょうか。ゲスト三名とのトークで、個々の現在地を守っていくという、「生むもの」としてのポジションも、ある程度明確になったのでは。「愛でる側」との共犯関係というあたりは、今後の修正が必要かもだけど。
 ただ。ちょっと思ったのは、ドルショック竹下女史以外の四名は、言葉を発するということに自明的でありすぎるのでは、ということ。
 将来的に紙媒体の市場が広がっていくことはあまりないし、Web上ではblogの普及後急速に短いセンテンスの中に自己をどこまで投影するか(しないか)という勝負になっている。そんな中、饒舌な表現者が生き残っていくのは、たいへん。
 饒舌=自己を正確に他者に投影したいという欲求と仮定すると、その正確さをどこまで捨てられるか、または別の表現方法を見つけられるか、というあたりなのかも。

 以下、出席者の印象というか感想というか。

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ポケットの中の論争

 『ことのは』様、いや、松永英明氏の「オウム・アレフ(アーレフ)の物語」は久々にスリルを感じさせてくれる読み物だと思うのですが、彼を巡るあれやこれやに関わっていた方々からの感想はそれほど聞こえてこない。すげー面白いのになぁ…。ま、別にいいけど。
 それはそれとして。個人的には、彼が退院なさって活動を再開されてほどなく、松本被告の死刑判決を受けて公安の立入り調査(参照)、上祐代表がTBS・日テレに出演などの動きがあったことが気になる。タイミングが微妙に合っている、というか。
 で、ブロゴスフィアでは、彼とのソフトランディングの路を探る動きに、上記の状況が霞んでいるかのように見えるのだけれど、こういった違和感は表へあまり上がってきていない。ま、別にいいけど。

 別にいいのだけれど、彼を巡るポケットの中の論争で、いろいろなひとが傷ついて羽根を畳む結果になって、その間に大きな何かが進行しているということにならないようにと、切実に願うよ。

「alexaholic」で遊んでみた

 複数のサイトのアクセス数を解析できるという「alexaholic」。早速、「オーマイニュース」「JANJAN」「newsing」「スラッシュドット」を入れてみた。

 オマニは早くも飽きられ気味? newsingは健闘もあと一息。スラッシュドットは安定しているのが分かる。いずれにせよ、理念が先に立つネットサービスが前途多難なのは、暗示して余りあるのではないかしらと思った次第です。

恋愛過食症のキミと恋愛拒食症のアナタ

GLAMOROUS (グラマラス) 2006年 10月号 [雑誌] GLAMOROUS (グラマラス) 2006年 10月号 [雑誌]

講談社 2006-09-07
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 普段は買わない『GLAMOROUS』10月号を読んでみた。最近、某セクションの仕事服の露出が意味なく高い理由が分かったというか。マルイシティとかでチョイスしようとすれば、自然とそうなるよなぁと、紹介されているブランドのラインを見てそう思った。
 特にこの雑誌の場合、上昇志向が高いひとを読者層に設定している。だから、「出会い」も仕事関連で求めるように誘導する。で、「玉の輿倶楽部」のような企画が生まれる、と…。いや、登場する男性の肩書きが「会社役員」とか「マスコミ」「広告」「IT関連」…ここまで来るといっそ清々しい。

 ちょっと面白かったのが、『「オバ肌地獄」脱出大作戦』という企画。小迎裕美子のイラストが、セレブセレブ連呼している雑誌の中で浮いている。で、結論が「紫外線対策を怠るべからず」「肥満になるべからず」「コンビニ飯、食うべからず」という当たり障りのないものなのもトホホ感があっていい。

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エントリーの「性」

 『simpl-e-blog』様のエントリーを受けて、『斬(ざん)』様が「消費されるブログ記事」というエントリーを記されていたので、ちょっと反応してみたい。
 というのは、拙blogでも「消費」をキーにいくつかのエントリーを書き散らしていたから。

 ストックを拾い上げるのは(2006.02.22)
 「消費」「変化」、とりとめもなく(2006.05.18)

 『シナトラ千代子』様は「消費しているだけでは消費される存在にしかなれません」とおっしゃっていて(参照)、まったく禿同なわけなのだが、加えて書き手はエントリーの「性」を意識することも大事だと思う。

 要は、コミュニケーションツール的なエントリーなのか、パーソナルメディア的な記事なのか、というあたり。誰かに脊髄反射するなら前者だし、試行錯誤を繰り返した思考を不定の読み手に届けようというなら後者だ。当然、前者がフローで、後者がストック。
 自分のblogが消費されている感というのは、この違いに無意識であることで湧き上がるストレスに他ならないのでは?
 逆に言えば、コミュニケーションでもあり、パーソナルメディアでもあるミックスドなエントリーを何年も書き続けるのは相当しんどいと思う。
 
 そんなわけで、自分の記事が省みられないなら自分で紹介すればいいじゃん的にテレタビーズメゾットで仕様もないエントリーを記してしまった次第。おあとがよろしいようで。

オーマイニュースの問題点を今更列記

 本格始動して早二週間経過した『オーマイニュース』だが、四方八方からツッコミを入れられ続けているのは周知のことと思う。あまりに多方面からさまざまな問題点が挙げられているので、どこからチェックしていいのか、中のひとでなくても迷ってしまいそうなので、備忘録を兼ねて、ブロガー諸氏がどこに重点を置いているのか淡々と記してみたい。
 分類はparsleyの主観に基づいています。また敬称は略させて頂きます。ご容赦を。

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 ○編集部のスキルが問題だよ

 ☆ネットリテラシーあまりに低いよ
 『オーマイニュースジャパンの「炎上」と「現状」』(ガ島通信)
 『プロだと思うからいけないのではないか』(H-Yamaguchi.net)

 ☆記事のチェック体制甘いよ
 『「ゴミため」から投げつけられた毒饅頭—-オーマイニュースは大丈夫なのか(2)』(BigBang)
 『日本版OhMyNewsは釣り堀なのか』(Matimulog)

 ☆記事の採用基準が左寄りだよ
 『佐々木俊尚のオーマイニュースへの疑問 (上)』
 『NoranaiNews』

 ☆既存メディアとの違いがないよ
 『オーマイニュース日本語版への期待と不安(3)』(辺境通信)

 ☆早くも記者気取りが出現しているよ
 『オーマイニュース記者の「マスコミクオリティ」』(下町備忘録)

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