『アゴラ』がマズい3つの理由

 先日、音楽ビジネス界隈では、言論プラットフォーム『アゴラ』編集部の石田雅彦氏の『音楽自体がもうオワコン』という記事について相当な反発があった。
 メディアウォッチャーとしてのParsleyからしてみれば、『アゴラ』って今は亡き『オーマイニュース』の「言論人」版という評価なので、特に編集部発の記事は実際の現場からはかけ離れた、分析にもならない放言が目立つこともあり、「ああまたか」という感じなのだけれど、今回の記事は『アゴラ』編集部がマズい点が凝縮されているので、せっかくだから3つほど列挙してみようと思う。

 1.文法より「釣り」を優先している

 タイトルの『音楽自体がもうオワコン』というけれど、そもそも「Music」って「表現」であって「Contents」(創作物)じゃないから、終ったコンテンツ=オワコンというのは冷静に考えれば日本語としておかしい。あと個人的な感覚だけど石田氏の文章は「している」を「してる」といった話し言葉書きをしてあって読みにくい。Google音声変換を使っているんじゃないか、と疑うほどだ。
 結局のところ、日本語の文法を無視して、その時にキャッチーなフレーズを用いた方がアクセスが稼げる、という判断が働いているのだろう。音楽業界の方々の目に留まったということで、炎上マーケティングに成功したともとれるけれど、仮にも「言論」という名を冠しているにも関わらず、日本語下手ですというのは、いかがなものかと思うなぁ。

 2.稚拙すぎる分析

 「芸能音楽ビジネスは、基本的にレコードやCDの売上げで成り立ってます」と断言しちゃっているこの記事だけど、ライブでの収入へと移行しつつあるというのがここ数年のショービスのトレンド。チケット収入やグッズ収入など、CDなどのコンテンツ自体もライブやイベントへの導線として機能させるような方向になっている。また、音楽配信に関してもレコチョクや着うたなどからカラオケ・有線放送というように多角的に行われているのは、業界関係者ならずとも周知のこと。それをCDと原盤権ビジネスのみで全てを語ろうとするのは無理がある。

 3.センスのないピックアップ

 同記事の他のピックアップでも、『DV妻に苦しむ男が急増中!?』という記事に「急増してるのかどうかちょっとわからないんだが、人間関係がうまく構築できない人は男女問わずいつの時代にも一定数います」とコメントしていたり、『原因不明の「突発性難聴」が引き起こす超危険な症状5つ』という記事の紹介の結びが「とにかく睡眠不足は大敵のようです」とあったり、毒にも薬にもならない内容。というか、そもそも『美レンジャー』とか『痛いニュース(ノ∀`)』がソースって…。

 端的な印象を述べると、『アゴラ』編集部は「編集」の機能をなしていないように感じる。各ブロガーからの寄稿に手を入れている様子はないし(もしくは改悪されているのかも)。編集なら、エビデンスに基づいた情報を付加したり、関連文献へのリンクなどの情報を加えてはじめてコンテンツとして読むに値する内容を読者に提供できているといえるのだけど、そういったところも著者まかせ。だから、週刊誌以下で『オーマイニュース』など市民メディアに毛がはえた程度の記事しか配信できていないのだろう。

 とはいっても『アゴラ』というメディア自体はYahooニュースに雑誌として配信しているし(参照)、BLOGOSでもアクセスを稼ぐ記事を配信していたりするんだよねぇ…。
 しかし、肝心の内容が読み飛ばし程度のものしか出せないのであれば、市民メディア以上週刊誌以下といった程度なので、もうちょっと読めるコンテンツにして欲しいなぁ、と一読者として願う次第です。

 それにしても。どこかのタイミングでブログ黎明期からのネットメディアの変遷はまとめる必要があるかもしれないなー。

 

 

One Reply to “『アゴラ』がマズい3つの理由”

  1. 記事にコメント欄が絶対に付いていなくて、他人からの批判は受け付けない姿勢が怪しい。
    放言しっぱなしで有害な情報。

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